いちごは飲み物

のんびり

少しだけ感情

 

 

 

最近、というよりもさっき。つい2時間ほど前に(この文を書いてるうちに3時間になっちゃったけど)、真剣に追っかけてたとも言えない。それでも歌声が大好きで、歌を繰り返し聞いて、たまに配信も見たりして。そんな距離感で、推してたとも言えないけど、まったく知らないとも言えない人の新しい旅路のための、最後の配信を見ていた。

すごく、すごく暖かかった、でもリスナーもきっとライバーも辛くて、寂しくて、それでも前へと向かおうとするライバーと、それを応援しようとするリスナーがいて、ああこの人はそれだけ惜しまれながら、それでも旅路に幸が多いことを、旅立ちを見送ってくれる人がたくさんいるんだと。

 

 

名前を、出してしまうと。メリッサ・キンレンカ。冥府出身で、不老で、性自認がふわふわしてて、かっこよくてかわいくて、末っ子みたいな、そんな人で。同期の3人が3Dで並ぶときに真ん中にいるのが両端の兄姉に真ん中行きなってされてるんだろなって、少しだけ気持ち悪いオタクの感想が浮かぶような、そんな配置が大好きだった。

 

 

歌がうまい人だった。いくつもの動画を投稿していたけど、獅子志司さんの「絶え間なく藍色」が特に好き。ダウナーというわけではないが、なんとなく気だるげに聞こえる歌声が好きだった。ほかの曲ももちろん好きだけど、やはり「絶え間なく藍色」が、自分の中では一番だったんだと思う。もう聞けなくなるけれど。ずっと、好きだ。

 

 

卒業の前日くらいにあった、同期の配信内。言ったリスナーは何気ない発言のつもりだっただろうけど、「同期がいないってどう思いますか?」に対して「俺明日同期失う側なんですけどね」って発言したときの苦しみはこちらには分からない。でもそのあとに「こういうこと言うの良くないんだけど、やっぱ寂しいよ」とこぼれた音と、それを言うときのいつもの調子だけど、少し泣いてるように聞こえるようなあの声がずっと離れない。もう片方の同期を全然見れてなくて申し訳ないんだけど、たぶんその人もそうだったのかなって、勝手に思ってる。そのくらい、仲が良かった同期のグループだと思っていた。願望かもしれないけど。

 

 

卒業配信内で流れた、渡されたアニメーション(後にTwitteryoutubeチャンネルでアップロードされた)は、それぞれが取りそうな行動ばかりで、少しだけ嬉しかった。卒業配信後に投稿されたVirtual to Liveはすごく、すごく大切だった、概要欄も、最後のおすすめ動画も、チャンネルの並びすら、全部メイフで、これからもメイフだって、言ってくれた気がした。「見てる明日が それぞれでも 進んでいこう」「向かう先が それぞれでも 歩いて行こう」こんなに、違う風に聞こえるのがすごかった。

 

 

たぶん。ふと振り返ったときにメリッサのことを思い出して、思い出すたびににじさんじの公式で表示されていた色(たぶん、メンバーカラー)を、どこかに落としてきたような気持ちになるんだと思う。鮮やかなイエローグリーン、洋服の、動くとひらひらするけど巻き付いているような、メリッサのあの特徴的な裾の裏側の色。それが心からぽっかりと抜け落ちて、抜け落ちたまま、なのかもしれない。もしかしたら、ふとしたタイミングで帰ってくるかもしれない。分からない。まず、抜け落ちないかもしれない。それすらも分からない。心にうすいかさぶたができる、それくらいかもしれない。でもきっと、しばらくは寂しいままだと思う。

 

 

 

 

 

 

メリー、行ってらっしゃい。ずっとあなたの歌声に救われてきたし、これからも救われていくんだと思う。これからの旅路が、貴方の声の届く未来が、幸福だと言えるように。ずっと祈ってるんだと、そう思う。

 

 

 

 

 

 

(追記:「絶え間なく藍色」の投稿者様のお名前を間違えていたので修正しました。申し訳ありません。)